子門真人歌曲レビュー FILE.011

こどもにおくるメルヘンの世界

子門真人 歌う絵本

こちらもオリジナルアルバム。タイトル通り、こどもにおくるメルヘンの世界を歌ったもの。
谷間に三つの鐘が鳴るを前・中・後に配置して全体をまとめた構成もさることながら、「サム」の素晴らしさ、「みんなでうたおう」の楽しさなど聴いてみなければ絶対に味わえない良さが詰っている。ハッピッピーと並んで是非に復刻していただきたい。


谷間に三つの鐘が鳴る(テーマ1)

作詩:藤公之介/作曲:JEAN VILLAD/編曲:高田弘/歌:子門真人、シンガーズスリー

オススメ度: ★★★☆ …短くも深い間奏曲
歌唱難易度: ★★★★ …リズム難
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

アカペラで子門&シンガーズ・スリーの女性コーラスが突然歌い出すゴルペルチックな曲。
短いながらも味わい深く、このテーマ1は「誕生」を歌った内容となっている。
命を慈しむように励ますように響く子門の歌声に耳を傾け、静かに想いに耽ろう。

歌う場合にはリズム感が大事。なかなか難しいよ。


赤ちゃんはどこから

作詩:藤公之介/作曲・編曲:佐瀬寿一/歌:子門真人、ひばり児童合唱団

オススメ度: ★★★★ …是非聴いて。
歌唱難易度: ★★★☆ …サビの出のテンポ!
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

産まれたての赤ん坊。その誕生を喜び、歓迎する幼くも純粋な気持ち。
弟の出来た兄ってところか。
そんな気持ちを子門が歌う。ああ、しかしひとことだけ言わせてくれ。
そんなアドリブは子供には無理だ。オゥイー!ルルルルル…って...(笑) 

ひばり児童合唱団の「わからない」コーラスもいいけど、やはり子門の表情が格別。
前半の囁くような、とぼけるようなニュアンス。
突然ウェスタン調になって弾けるサビも、出だしの溜めが最高だし、楽しげな様子なんかもいかにも「らしい」。

キミはこの子門になりきって歌えるか?


ともだち10ぴき

作詩:藤公之介/作曲・編曲:佐瀬寿一/歌:子門真人

オススメ度: ★★★★ …単純だが爽快!
歌唱難易度: ★★★ …おーい、みんなこーい!!
入手難易度: ★★★☆ …レアだけど収録盤複数?
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

ダンス教材的な匂いもあるけど、ポンキッキ系統の気配も。
赤ちゃんは成長してもう幼稚園や保育園へ通っている頃なのかもしれない。
ひとりふたり、ではなくいっぴきにひきなところがこの歌の面白いところ。
子供が絵本やおもちゃの動物でひとり遊び(語り)するような情景も重ねているのかもしれない。

カウント部分はブレスが大変だし(どこれやれと?)、サビもなかなか高い音でシャウトありなので歌い応え充分。
ここでも、やはりカラッとした声で表情豊かに歌う子門。素晴らしい。
大人でもともだち10ぴきいたら立派なもんだよな。うん。
おーい、みんなこーーーーーい!!!


サム

作詩:藤公之介/作曲:子門真人/編曲:高田弘/歌:子門真人

オススメ度: ★★★★★ …絶品!
歌唱難易度: ★★★☆ …セリフなしなら。
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

子門真人が自ら作曲したこの歌は、露天商のおっちゃんと少年の二役を自身が演じるセリフ入り。
歌う物語といった風情でまさにこの「歌う絵本」というタイトルにふさわしい歌である。
この歌をいまだ多くの子門ファンが耳にしていないという現実をひたすら残念に想う。
せめてあらすじだけでも紹介させてくれ。

冒頭、露天商のおっちゃんが「さぁー買った買ったぁ。何でも安いよ」と呼びかけると通りかかった少年におもちゃの兵隊を売る。
イントロが流れ歌が始まると視点は少年に移る。
おもちゃの兵隊を買ってしまった少年の気持ちを歌う。少年は兵隊にサムという名前をつける。
ここらあたりから一気に少年がサムに感情移入していく。サムが兵隊をやめたいと思っていると感じる。
サムに手をひかれて花畑を歩く幻想。ふと現実に戻った少年は再びさっきの露天のある通りを歩いている。
さっきのは夢だったんだろうか?でも、だとすると自分の肩についているたくさんの花びらは一体...?
露天商が再び声をかける。と、少年が手にしているピエロの人形に気がつく。それは自分が売ったものではない。
しかし、顔がどことなく兵隊の人形に似ているような気がする...。
どこで買ったんだい?という問いにも少年は答えることなく、通り過ぎていってしまった。

というような内容。うーんこれじゃこの感動は伝わらないなぁ。申し訳ない。
サムがピエロになってしまうというのが一番ツボなところなのだ。
だって子門といえばピエロ。ピエロといえば子門だろ?
ダンス教材の「やさしいピエロ」やミュージカルの「ぼくのピエロ」、そしてその中で歌われた「ザ・ピエロ」。
知っている人ならばここまで思い出しただけで泣けてくるはず。
エンターテイナーとしての子門真人はまさにピエロを演じていたのだから。


ばびぶべぼくちゃん

作詩:藤公之介/作曲・編曲:あかのたちお/歌:子門真人

オススメ度: ★★★☆ …表情の変化を楽しめ
歌唱難易度: ★★★★ …それを再現できるか?
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

はひふへほに○をつけるとぱぴぷぺぽになって、
はひふへほに”をつけるとばびぶべぼになるという歌(当たり前じゃー)。
親しみやすくおぼえやすいメロディーも合わせて、就学前ぐらいの子供に最適か。

この歌での子門真人は、ぼくちゃんのダメダメっぷりをばびぶべぼ順に列挙する部分の表情がとにかく最高。
したがって歌うのは難しい。
繰り返しでキーがあがるのも意外としんどい。子門はらくらく歌ってるけどね。
まぁがんばれ。


テレビマンガかぞえ歌

作詩:藤公之介/作曲・編曲:あかのたちお/歌:子門真人、ひばり児童合唱団、タイムファイブ

オススメ度: ★★☆ …まぁ一度は聴いても...
歌唱難易度: ★★ …歌いやすいと思われる
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

ううむ、アルバムの流れ的にはまぁなかなかというか、こういう内容の歌もありかなと思われるが、独立した楽曲して考えると
ヒットパレード・ジャングルもどきというか、まぁそういう企画ものソングな感じでリピート耐久性は高くないかも。
だいたいこういうのは時事ネタと一緒で出てくる番組がだんだん風化してしまうから...。
でも当時の子供達にとっては宝箱みたいな印象を与えたかもしれない。
今となっては別な「懐かし」的味わい満点でそれはそれでいいんだけどね。
にしても、よりによって子門真人が歌わなかった番組ばかりなのは意図的なものなのか?ううむ...。

いや、でもまぁ楽しい歌だよ。


谷間に三つの鐘が鳴る(テーマ2)

作詩:藤公之介/作曲:JEAN VILLAD/編曲:高田弘/歌:子門真人、シンガーズスリー

オススメ度: ★★★★ …短くも深い間奏曲
歌唱難易度: ★★★ …リズム難
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

テーマ2だ。メロディーはまったく一緒。
歌詞が違うのと、バックの効果音が違う。アレンジも違うようだ。
ここでは「出会い」がキーワード。恋をして結ばれる。


パパとママ

作詩:藤公之介/作曲:森山良子/編曲:高田弘/歌:子門真人、

オススメ度: ★★★★ …是非聴いてほしい
歌唱難易度: ★★★ …囁きヴォイス
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

結ばれた二人が子供にむけて話しかける歌。
「赤ちゃんはどこから」と似たような状況を別の視点で、ということか。
いや、前者が「誕生」を歌ったものであるなら、やはりこちらは「出会い」を歌っているのだろう。
子供になれそめ話してどうすんじゃー!
もっと子供が大きくなってから話せよ、と思わないでもないけど、なんだか微笑ましい。
それは子門のヴォーカル故の部分も大きいと思う。

アルバムのA面が子供の視点だったのに対して、B面は大人の視点ということでもあるのだろう。
なかなか心憎いアイディアだ。
こういうのがくすぐったい人や、好きじゃない人もいるかもしれないけど、おれ的にはオッケーよ。
こういう歌もこんな風に歌ってしまう子門がおれは好きだ。


かたぐるまで踊ろう

作詩:藤公之介/作曲・編曲:佐瀬寿一/歌:子門真人

オススメ度: ★★★★★ …これもまた子門
歌唱難易度: ★★★★ …アドリブ部分が...(^^;
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

ひたすら子供をあやす父親の図。
もうそれこそ第三者から見たらバカとしか思えない様子でも、こんなにも心温かい。
赤ちゃんの笑い声と子門との掛け合いのような間合いもよくって、まぁ多少笑い声が鼻につかないではないけれども、やはりこの雰囲気は何ものにも変えがたいということで許せてしまうのであった。バカだなぁ、でも幸せそうだなぁ....。

後半はほとんど延々、子門はラランララランラ...♪と歌いながら「うー」「ほえほえー」とかあやし、赤ちゃんが笑い続けるだけ。
願わくばここを苦痛に感じない人が子門ファンでありますように。
だって、こんな子門ほかの歌では絶対にありえないんだから。


みんなでうたおう

作詩:藤公之介/作曲・編曲:佐瀬寿一/歌:子門真人、ひばり児童合唱団

オススメ度: ★★★★★ …一度は聴いてほしい
歌唱難易度: ★★ …歌うのは意外と簡単
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

いやぁ、これを何といって紹介したらいいんだろう?
ひばり合唱団の稽古をつけにきた子門真人、ってなシチュエーションでしょうか?
冒頭での対話の様子がなんとも微笑ましい。エンターテイナー子門真人の一面なのかなぁ。
辻村君の「猫ふんじゃった」もなかなかだし(^^;

トラックがはじまって2分20秒ぐらいからようやく歌い出す。
それもまだちゃんとはじまったわけではなく、子門がワンフレーズ歌ってひばり合唱団がそれを繰り返す展開。
子門のギター弾き歌いがなんともいえず、よい。
4分10秒すぎからの流れがようやく本番(?)となるのか、バックも流れはじめる。
この歌が、3種類のメロディーを順番に歌った後、幾つかを交互に歌い、最初のメロディーに他の二つを重ねて最後には3つのメロディーがひとつのハーモニーになるという構成。ひばり児童合唱団大活躍。

全11分40秒超の大作。
素のように話していても、人を楽しませるサービス精神を忘れない子門真人を知るまたとない曲。


谷間に三つの鐘が鳴る(テーマ3)

作詩:藤公之介/作曲:JEAN VILLAD/編曲:高田弘/歌:子門真人、シンガーズスリー

オススメ度: ★★★★ …短くも深い間奏曲
歌唱難易度: ★★★ …リズム難
入手難易度: ★★★★☆ …スーパーレア
一般認知度: …コアなファンにもなかなか

最後は「別れ」「終わり」がテーマか。
「後悔のない人生だったと」思える生き方をしなさい、と子門が語りかけてくるようだ。
一見悲しいシチュエーションながらも、どこか救いのある気分。
これを当時聴いた子供達にはどんな印象を残したのだろうか?


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