青盤の収録曲一覧と、収録曲のレビュー。
うす青く燃えるヒーローの心の裏側、そして決意…。
孤高の聖典2をうぬが魂で聴け!そして歌え!

青盤収録曲一覧
  1. レッツゴー!!ライダーキック /「仮面ライダー」OP主題歌
  2. 仮面ライダーの歌 /「仮面ライダー」ED主題歌
  3. ライダーアクション /「仮面ライダー」OP主題歌その2
  4. ロンリー仮面ライダー /「仮面ライダー」ED主題歌その2
  5. ガッチャマンの歌 /「科学忍者隊ガッチャマン」OP主題歌
  6. 誰かがうしろで /「人造人間キカイダー」挿入歌
  7. 悪魔が今日も笛を吹く /「人造人間キカイダー」挿入歌
  8. どこへ行くのか /「人造人間キカイダー」挿入歌
  9. キカイダー01 /「キカイダー01」OP主題歌
  10. 01ロック /「キカイダー01」ED主題歌
  11. 戦え!仮面ライダーV3 /「仮面ライダーV3」OP主題歌
  12. 仮面ライダー讃歌 /仮面ライダーV3」挿入歌
  13. V3アクション /「仮面ライダーV3」挿入歌
  14. 走れハリケーン /「仮面ライダーV3」挿入歌
  15. 戦えイナズマン /「イナズマン」OP主題歌
  16. 突撃仮面ライダーX /「仮面ライダーX」挿入歌
  17. ライダー賛歌 /「仮面ライダーX」挿入歌
  18. アマゾンライダーここにあり /「仮面ライダーアマゾン」挿入歌
  19. アマゾンライダーアクション /「仮面ライダーアマゾン」挿入歌
  20. その名はアマゾン /「仮面ライダーアマゾン」挿入歌
  21. アマゾンダダダ!! /「仮面ライダーアマゾン」ED主題歌
  22. 見よ!!仮面ライダーストロンガー /「仮面ライダーストロンガー」挿入歌
  23. 今日も戦うストロンガー /「仮面ライダーストロンガー」ED主題歌
  24. 勇者ライディーン /「勇者ライディーン」OP主題歌
  25. 行こうよ洸 /「勇者ライディーン」挿入歌
  26. 神と悪魔 /勇者ライディーン」挿入歌
  27. おれは洸だ /「勇者ライディーン」ED主題歌

シモニストに贈る聖典レビュー
この青盤は地味である。好みにより「そうではない」という人もいようが、やはり一般的には地味。なぜなら構成にひねりがまるっきりないためだ。ひねりがないどころか、後に同じコロムビアが出した桃盤との間で出展作品の重複があったりして非常に納得のいかない部分を残しているほどだ。まぁ、そういう愚痴は置いておくとしても、やはり「ライダー挿入歌+α」という図式は変え難く、同時発売の赤盤と比べるとずいぶんと掴みの弱い音盤であったのは否めない。
しかし、こうした作品を子門歌唱という切り口でもって聞くという意味では充分に有用な音盤でもあり、こうして続けて聞くことで子門歌唱によって改めて曲を評価しなおすという機会もあるかと思う。そういう意味では入門向けではなく、フリーク向けという気もする。もちろん、我々シモニストは聞くだけではなく身をもって歌うことで曲を再発見していかねばならない。
1.レッツゴー!!ライダーキック
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:菊池俊輔 コーラス:メール・ハーモニー

衆知のように、この歌は藤岡弘の歌うバージョンと正規盤が二種類存在するが、やはり何と言っても藤浩一=子門バージョンが断然よい。シモニストなれば至極当然である。曲自体はあまりにメジャーというか基本というかもはやこのジャンルのスタンダード化してしまっているためか、日頃歌う機会が減ってしまっているのは反省せねばなるまい。しかしイントロが鳴った瞬間にサイクロン号に乗った仮面ライダーが脳裏に浮かばない人間がいるのだろうか?(世代によるだろう) 藤浩一=子門の歌唱は目立ったデフォルメもなく、最初期のわかりやすい明朗発声歌唱となっている。スタンダードらしく歌唱方法までもオーソドックスというわけか。シモニストのみならず万人向けの聖典なのかもしれない。

2.仮面ライダーの歌
   作詞:八手三郎 作・編曲:菊池俊輔 コーラス:メール・ハーモニー

これもイントロを聞いただけでエデイングの映像が浮かんでくるが、メール・ハーモニーの叫びがOP以上に爆発しているのが面白い。藤浩一=子門はやはりあくまで冷静且つ落ち着いた雰囲気であるが、やや憂いを帯びた表情がOPと違っているところであろう。この初期明朗ノーマル歌唱による表情の歌いわけこそ、シモニストの歌唱の原点なのかもしれない。まずはそこからスタートしてみようよ、的な。そうそう、OPとの比較という意味では、流れるようでいて力強いOPに対して、こちらはリズムのはっきりしたメロディーに対してアクセントを強調して歯切れ良く歌っているような気がする。聖典出だし2曲として申し分ない選曲である。


3.ライダーアクション
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:菊池俊輔

藤浩一から子門真人表記になって挿入歌(後に主題歌に昇格?)。ライダー愛好家以外の者にとっては挿入歌は比較的新鮮な部類に入ると思われるが、とっかかり悪さが問題となるかもしれない。ここは子門歌唱の力を借りて踏む込むのもヨシ。その歌唱だが、アクション曲の割に抑え目である。技名も部分おとなしい。歌詞はかなり強引で「地面水平」などおいおい、と思いつつも譜割のせいかメロまで違和感あって味付けになってしまっている。オ音にア音が混じっているような部分や、浮かすようなニュアンスなど歌うのはそこそこ難しい。


4.ロンリー仮面ライダー
   作詞:田中守 作・編曲:菊池俊輔

「飄々と」と歌っているとおりに飄々とした感じと、悲しみ孤独の切ない色合いをほんのり加えてはいるものの、基本的にはノーマル歌唱。2番の「ひとりたたかう」の伸ばしは最後にしゃくっている。よく聞かないとわからないかもしれないが、ちゃんとしゃくっている。果たしてこれをこんな風にさりげなくできるものなのだろうか?むむむ。そしてほら、繰り返し最後の伸ばし。まぁそれほど長くはないかもしれないが、しっかり伸ばしている感じはわかるよね。あとは部分部分でリズムが変わっているところとか、「ひとり」と「ひっとーり」の違いなどを注意したいところ。


5.ガッチャマンの歌
   作詞:竜の子プロダクション文芸部 作曲:小林亜星 編曲:ボブ佐久間 コーラス:コロムビアゆりかご会

出たよ、スタンダード中のスタンダード。子門のアニメソングと言えばこのガッチャマンというほど。この歌の子門の物真似もさんざ聞かされてきているだけに、シモニストたるものいかにそれに惑わされずオリジナルに忠実たれるかが問われる曲でもある。物真似の物真似に成り下がっている輩には鉄拳制裁を加えるべし。
さて、この歌こそ子門デフォルメの元祖というかシャウト型の原型でもある。「誰だ、誰だ」と巻き舌気味にきて「ン誰だぁ〜」である(1番のみ)。比較的軽い調子で歌いつつも、1番「飛べ」「行け」のアクセントにシャウトへの布石を感じる。しかしそれを裏切るかのように譜面に忠実にストイックな2番を経て(他の部分ではデフォルメ傾向あり)、カタルシスの3番を迎えるのである。「行けー!」のシャウトとそれに続く部分の「溜め」(というか「遅れ」か?)。最後の伸ばしもデクレッシェンドを生でやるのは難しいがなるだけ再現しつつ伸ばす伸ばす。
少年はこのようにして歌というのは単に1番と2番3番の繰り返しではないということを知るのである。この歌と子門に深く感謝。


6.誰かがうしろで
   作詞:石ノ森章太郎、丘灯至夫 作・編曲:渡辺宙明 コーラス:コロムビアゆりかご会

グッと子門の声のトーンが全然違う。低く深く。そこに歌われる心情も当然違うのである。そしてこの歌も後に繋がる表現の原型を孕んでいるのである。「誰かが」でのやや割れた声、「後ろ」でのアクセントには「咆哮」へ繋がりそうな「威嚇」的なニュアンスを以って現れる。伸ばしの後で息を吐き出す表現もここで登場。「ぼくらのキカイダー」の「キカイダー」はオペラ歌手風な発声が(まだそれほど顕著ではないが)聞き取れる。やはりキカイダーソングは色々な意味でシモニストにとって大切であると感じる曲。シモニストの目指すシモニック唱法の道は高く険しいと初めて実感する曲となるのではないだろうか?であるからこそ歌い甲斐は充分。そして実際に歌って気持ちよい歌でもある。さすがは宙明サウンドでもある。


7.悪魔が今日も笛を吹く
   作詞:丘灯至夫 作・編曲:渡辺宙明 コーラス:コロムビアゆりかご会

トランペットソロが歌う前の気持ちを掻き立てる。そして聞こえる子門の声。「あくま」の表現。「ジロー」でのゆりかご会との掛け合いも楽しく、これは「守っておくれ(ジロー)」という形に変化して更に楽しませてくれる。子門のブレスがはっきり聞こえるのは、ブレスを意図的に聞かせているというよりは、直前の音をしっかり伸ばしているためのより素早いブレスが原因である。曲の盛りあがりとしてはさほどインパクトがないようでいて、歌って気持ち良いあたりはさすが。


8.どこへ行くのか
   作詞:丘灯至夫 作・編曲:渡辺宙明 コーラス:ザ・スウィンガーズ

キカイダー挿入歌3曲目だが、荘厳なイントロからわかるようにこの歌の内容は重い。重いというか極めて作品にとって重要であると思われる。最後にジローに送る歌として。だからこその男声コーラスか?ものすごいハーモニーである。
戦いを終えて去って行くジローを哀愁を込めて歌い上げる子門。2番の2回目「ジロージロー」でのメロディーの崩し。3番では2回目の直前の「どこへゆくのか」から繋げてもっていくあたり、感動もの。最後はやっぱりしっかし延々伸ばしてやる。もう聞くほどに味が出る、歌うほどに思い深まる曲である。歌詞もこのキカイダー3曲の中で出色の出来映え。さすがに丘灯至夫である。見事。


9.キカイダー01
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:渡辺宙明

何をか曰わんやのゼロワンである。おそらく調子こいて歌いまくっているシモニストも多いことと思う。そしてほとんどが「見える〜ゴーゴー!」と一人でやっているであろうことを考えと、それだけでズッシリとへこまずにはいられない。「見える〜〜〜ぅ見える〜」と繋がっているのがわからないのだろうか?「ゴーゴー」がいらないとは言わない。両方とも構成要素としては大切だ。でも「ゴーゴー」は所詮合いの手、掛け声である。「イエァー」と一緒。どちらをしっかり歌うべきか考える余地もない。以後深く心に刻んでおくように。一方、わかっているシモニストですら非常にコントロールが難しいのが何度も出てくる「ゼロワン」の扱いである。ここをいかに正しく歌い分けできるかがシモニストの心意気の見せ所。歌ってうまくいかない度にヤル気を喚起される部分でもある。なにくそ負けるものか。そして、キカイダー主題歌における秀夕樹ィのそれをしっかりと踏襲する「チェインジ」。まさかここを「チェンジ」と歌う猿はおるまいな?即刻処刑モンだよ。メインで子門をやる人以上に緊張するのは「ゴーゴー」や「イエェー」をやる人だね。これはプレッシャーだよぉ。生半可な合いの 手はブチ壊しだからね。「ゴーゴー」の違いなんかまでちゃんと歌い分けないとね。メジャーにして罠多しな曲。


10.01ロック
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:渡辺宙明

ロックって何だか知らい当時の子供にもこのどうしようもない勢いだけは伝わった名曲。イントロや間奏でのアレンジはもとより、すぐさま続いて畳み掛けるような擬音連発には誰もが金縛り窒息状態に陥るであろう。しかし、ライナーノーツにコメントしてあるような「ブレスのタイミング」云々はおれは全く感じないのだが?歌ったことない人はこういう勘違いするから困るんだよな。聞いた感想と歌う感覚はまるで違うのよ。シモニストの諸君においては充分承知とは思うが。さて、2番の「ガンガン」だが「ガッガー」だし以下「ン」なんて一度たりとも聞こえないんだけど。爽快だね、子門。最後の伸ばしは短めだけど、まさにカタルシスな一曲。聞く時は大音量、歌う時はバランス注意で臨むべし。


11.戦え!仮面ライダーV3
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:菊池俊輔

V3のカヴァーを歌ったもの。ちなみに子門はストロンガーまでのライダー主題歌は全部カヴァーしているとの噂があるほどであり、このV3についても幾つかのヴァージョンがあると報告されている。ここに収録されているのはワンコーラスしかないのが残念だ。それにしてもやはりオリジナルを聞きなれていると違和感あるよなぁ、さすがの子門でも。後半「敵は」以降のこねくりまわすような歌いまわしもしつこさを感じさせるが、ここを聞く限り、デコボコ伝説の歌は子門なのではないかと思えるほどセルフパロディがかっていはしまいか?(考えすぎか)この時代にこの歌い方が既にあったという証拠的な音源でもあるかもしれない。


12.仮面ライダー讃歌
   作詞:田中守、丘灯至夫 作・編曲:菊池俊輔

冒頭の宮内洋の変身コールはちょっとどうだろう?作品ファンには嬉しいのだろうが。それにしても相変わらず凄まじい菊池アレンジであるる。そして相変わらずのメロウロニアミスクロスオーバー症候群になりそうなメロディー。いや、まぁこの当時にはそういうことのないメロディーだったのかもしれないが(笑)。この歌における子門歌唱はまずは歯切れよさ。一方では部分部分での粘り。肺活量を要求される息の長さ。下上下の音階での抜き加減、などが特徴であろうか。声質は一定ながらも表現は多彩である。さすが。


13.V3アクション
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:菊池俊輔

またしても冒頭宮内。とりあえず聞き流しておこう。しかし、負けず子門が放つ「トォー」の方はしっかり聞くように。一本調子の「トォー」にならないようにしなくてはいけない。全体的に軽めのトーンで歌いつつ、挿入歌の色合いも捨てず(やや暗め)という感じか。ついつい「まわるまわる」から技名まで熱くなってしまいがちだが、抑制しないといけない。唯一許される開放が「トォー」なのかもしれない。聞いててもそれほど思い入れは湧いてこないかもしれないが、歌うとやはりいろんな部分で気がつくものだ。


14.走れハリケーン
   作詞:能見佐雄 作・編曲:菊池俊輔 コーラス:コロムビアゆりかご会

スピード感、迫力とも文句ナシの挿入歌だが、もうひとつ物足りない。それはやっぱメロの盛りあがりなんだよなぁ。中途半端なところまでテンションあがるんだけどそこから上にいかない。子門の歌唱ももうひとつ踏みこみの足りない印象を受けてしまう。以上聞いただけの感想。では歌ってみるとどうか?意外に忙しいので細かい表現云々など言っておれないという状態になる。やはり大きく違うのだ。あっという間に景色が後ろ飛び去ってしまうかのように、前へ前へ進まなくてはいけない。休符が少ない(短い)のだ。これで子門と同等のメリハリをつけようとなるとかなり修行が必要と思われる。かく言うおれもまだまだ修行中の身なれば、一緒に頑張ろう!


15.戦えイナズマン
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:渡辺宙明 コーラス:コロムビアゆりかご会

”チャチャチャッ、うわぁぁおぉぉぉぅっ!チャチャチャチャッ、ドドンドドン”ちゅうイントロのキャッチーさも然る事ながら、他にも魅力たっぷりのこの曲は当然渡辺宙明作曲。子門曲でも相当メジャーな部類だとは思うが、やはりこれも一筋縄では行かないよ。しかし冒頭「うずまくバンバの」を聞いただけでその人のこの曲へのこだわり具合はわかるのも事実。あ、そうそうこの後の「イエー」はひとりでやってもOKよ。ギリギリ被ってるかどうかってとこだから。「やってきたのは」からの高音での張りの持続。「イナズマン」への着地(この後でもあり)。「ライ」の投げ上げるようなシャウト。マーチ調になってからの歯切れよさ。最後の「マン」のシャウト。3番では「イナーズ」から既にシャウト。2番「砕き」3番「破る」のアクセントなどなどなど挙げればキリがないほど。どれだけしっかりやれるかがシモニスト魂の見せ所である。


16.突撃仮面ライダーX
   作詞:伊上勝 作・編曲:菊池俊輔

再びライダーに戻って今度はX挿入歌。歌としては既に言葉に当てるメロのリズムがパターン化していて、それの組み合わせ的イメージが強くて正直魅力的とは言い難い。とりあえずシモニストは子門歌唱にのみ、集中して鑑賞するなり歌うなりすればよいのではないか?歌う場合、例によってメロウロニアミスクロスオーーバー症候群の侵入余地が幅広く用意されているので、かなり厳しい。しっかり憶えるところから入りたい。モチベーションは子門ソング完全制覇。ファイト。最後の伸ばしはフェードアウト気味に処理しないでちゃんと聞かせてほしいと思うのはおれだけか?


17.ライダー賛歌
   作詞:鈴木生朗 作・編曲:菊池俊輔

まだ続くぞ。頑張れ。この曲はまだ聞きやすく歌いやすい部類である。よかったな。ブラスの合いの手が歌う場合のモチベーション維持に貢献してくれてるし、子門の表現も変化があるという意味では前の曲よりいいのではなか?「ぶっ倒せ」「ぶっつぶせ」「ぶっとばせ」から「負けるな」に繋がるあたりはさすが子門の面目躍如。息を吐くニュアンスもあり、浮かせる表現もちょこちょこと。最後の「Xライダー」は3番が一番ツッコミが早く、しかも伸ばしも長い。歌って気持ちヨシ。


18.アマゾンライダーここにあり
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:菊池俊輔

お次はアマゾン。シモニストにも当然人気が高いナンバーだ。冒頭のコールから当然テンションは高いぞ。そして弾むような歌い方がここに結実。この弾力なくしてこの歌はありえない。歌う場合にも最も注意したい点である。やっぱ主題歌クラスになると楽曲の完成度もそうだけどVOCALの勢いが違うね。歯切れも挿入歌とは段違い。まぁこの歌が特にそうなのかもしれないが。「くるなら」の直前に掛け声的な装飾を施すのも必須。全編通して「ア」の分離の良さも格別で、非常に強調された表現であると言える。「鬼」の抜いた感じも絶妙。本当に取り組み甲斐のある歌である。


19.アマゾンライダーアクション
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:菊池俊輔

アレンジが非常に派手というか荒荒しいというかとにかく激しいのだが、歌の方は同等の激しさを表現すべき部分があまりなく、フラストレーションがたまる。VOCALが子門でなければ伴奏の楽器にケンカ負けしてしまうだろう。アマゾンの歌全てに共通するのだが「アマゾン」に音を3つ当てる場合の発声に特徴がある。「アマ」に同等のアクセントを置き、「ゾン」ではもう一段階強いアクセントを「ゾ」にあてるとすぐに「ン」を軽く引っ込めるような感じで歌っている。「おそえアマゾン」の部分では「おそーぉえーぇアンマーゾン」と母音後当て+鼻掛けマ行をしっかりやっている(1番が最も顕著)。ポイント押さえて歌うべし。


20.その名はアマゾン
   作詞:能見佐雄 作・編曲:菊池俊輔

アマゾンの生立ちを歌う歌。ちょっとマヌケな歌詞であるが歌う場合の気持ち良さはそこそこある。冒頭の部分、歌詞カードでは「タンタタ タタタン」と書かれているけど、どーしても何度聞いても「ダンダダ ダダダン」っぽく聞こえるが、1番よりは2,3番が「タ」に聞こえやすい。何度も何度も聞いてると自己暗示で「タ」だと思えるようになる。そこまでしなくても「タ」に聞こえる人はそれはそれでヨシ。この辺りをどうこだわって歌うかはまぁお任せしよう(笑)。「その名はアマゾン」の「ゾン」のアクセントははっきり強調。ま、そんなところか。


21.アマゾンダダダ!!
   作詞:八手三郎 作・編曲:菊池俊輔 コーラス:コロムビアゆりかご会

「ダダダ!!」のシャウトが何度聞いてもしびれるアマゾンED主題歌。全てシャウトではなくちゃんとメロになっている「ダダダ」もあり、この区別をしっかりつけておくことが必須である。ゆりかご会の「ダダダ」シャウトも気持ちいいねぇ。どっちかっつーとゆりかご会の方が頻繁にシャウトしてるんだけど…子門シャウトの洗礼を受けて暴走したか?(笑) 冒頭「海を」の一言もかなり重要。ここで外すともう聞いてもらえないと心すべし。「世界で一人君だけが」のメロディーをこんな風に歌えるのも子門しかいない。どこまで近づける?


22.見よ!!仮面ライダーストロンガー
   作詞:石ノ森章太郎 作・編曲:菊池俊輔

ストロンガー没主題歌であり、オリジナルは水木であるという。「メロディーラインの押しの弱さ」(ライナーノーツより)というのもなるほどと頷けるが、歌詞もイマイチだったのではないだろうか?「電キック」のシャウトはまぁステキだし、「見よ」の部分もなかなかに子門しているのだが、何かもうひとつ物足りない。「ストロンガー」の巻き舌なんかもいいんだけどなぁ。凡庸也。


23.今日も戦うストロンガー
   作詞:八手三郎 作・編曲:菊池俊輔 デュエット:堀江美都子

同じ裏道に入り込んだバージョンであれど、1,2話ではちゃんと放送されたもの。そして何よりれっきとしたED主題歌であったという曲のクオリティの高さも相俟って、前の歌とはまるで違う印象である。水木版よりもやや暗めな印象があるが、この方が逆にシリアスで良いという面もあるかと思うのだが。水木の相変わらずな「ストロンガー!」シャウトに比べ、子門の「ストロンガ!」シャウトは切羽詰ってより激しい印象を与える。「守るため」の部分のメロディーも水木版とは微妙に違うので比較されたし。自分で歌分けしてみようとすればよくわかるかも。他の部分が割と一本調子なのがやや難点だったが、最近はおれもだんだんと子門版の方がいいように思えてくる今日この頃。


24.勇者ライディーン
   作詞:山川啓介 作・編曲:小森昭宏 コーラス:コロムビアゆりかご会

ようやく菊池地獄(?)を抜けて小森ライディーンへ。いやぁほんとトンネルを抜けたような明るさ開放感だなぁ(笑)。この歌も色んな人が知っている超メジャー曲だし、歌ったことのある人も多かろう。シモニストであれば尚更歌っている可能性は高い。で、どうだった?うまく歌えた?スタッカートとアクセントを強烈に利かせた明るい子門声は、なかなかに曲者なのだとおれは悟ったね。モタついてはいけないのである。それどころか付点のリズムの短い方など実際よりもかなり短く切っているのではないかと思える。「たちまち」の「ち」など舌が撥ねる音しかしなくない?更に、イ音での伸ばしというのもあまりおれ得意じゃなかったらしい。難しいなぁ。そして一番最後にリタルダントしながら高らかに「ライディーン」と叫ぶのだが、ここも思ったように歌えないものなのだよ。やはりメジャー曲侮り難し。


25.行こうよ洸
   作詞:山川啓介 作・編曲:小森昭宏 デュエット:堀江美都子

ライディーン挿入歌はハズレナシ!! ストロンガーではあまり成功していたとは言えないミッチとのデュエットだが、ここではバッチリお見事。デュエットの構成の仕方もなかなかいいんだよね。1番がミッチ→子門→デュエット→ミッチ→デュエットときて、2番は後半のソロが入れ替わる形のミッチ→子門→デュエット→子門→デュエットとなる。ハモリがないのが唯一残念。で、この歌ミッチニュアンスもかなり言いたい事はあるものの、ここはやはり子門に注目。1番淡々としつつも「飛んでゆく」での何とも言えない表現、2番「悪魔が憎い倒したい」の部分などは微妙な変化の連続で再現不能なのではないかと思える(いっそ無視してしまおうかと思うほど)。名曲名歌唱である。


26.神と悪魔
   作詞:山川啓介 作・編曲:小森昭宏

ライナーノーツで岩佐氏が手放しでベタ誉めしているが、その気持ちはよくわかる。名曲である。山川啓介氏の詩も名曲たるに貢献する重要なファクターである。歌唱に注目すると共にしっかりと歌の中味にも思いを寄せたい。この歌の子門はジリジリ緊張感を増して行くような張り詰めたようなテンションが絶品。繰り返し出だしの「きっと」の部分などそのテンションがギリギリになっているような感じで非常にしびれるのだ。シャウトなしデフォルメなしでもスピリットがビンビン伝わる。2番の「遠くて」の後でしゃくりそうなギリギリ感もあり。その後の「ライデーンヌッ!」も最高。繰り返しの伸ばしでも入ってるね。いやほんと素晴らしい。


27.おれは洸だ
   作詞:山川啓介 作・編曲:小森昭宏 コーラス:コロムビアゆりかご会

青盤最後を飾るトリの一曲がライディーンED主題歌たるこれ。何も言うまいとも思うのだが、そうもいかないので少しだけ。フレーズのアタマにあるアクセントをはっきり意識的に強調すべし。スタッカートも強烈極まり、「おれは洸だ」の部分など尋常ではない。このようにアクセントとスタッカートを駆使しながらいかにメロディアスに聞かせるか、というのがテーマか。曲全体に漂う空気と子門歌唱のそれとの融合をしっかり感じとってそれを意識しながら歌うことも必要。



以上青盤レビューおわり。冒頭で構成について文句垂れたけど、よく考えれば作品毎にまとめてしまうと普通にソンコレみたいになっちゃうんだろうな。それにこれはこれでまとまりあるようにも思えるし。逆にライダーだけでまとまっちゃったら辛かったとも思う(笑)。
このアルバムは菊池VS宙明VS小森(+亜星)みたいな感じになってて、それぞれの作曲家の作品を子門がどう歌っているかを比較するという意味でも面白いのかもしれない。ま、結論については人それぞれということで。子門を歌うという意味ではいろんな表現の源泉を覗いているような気分になったりもする。やはり必要なステップなのだろう。

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